知っておこう!災害対策

火災対策

○火災発生時の三原則

1. 早く見つけて早く消す

出火から3分以内が消火できる限度。水や消火器だけで消そうと思わず、座布団で火を叩く、毛布で火をおおうなど、手近なものを活用する。

2. 早く知らせる

小さな火事だと思っても、「火事だ!」と助けを求め、異変を知らせる。小さな火事でも119番に通報する。

3. 早く逃げる

天井に火が燃え移ったらすばやく避難する。避難するときは、燃えている部屋の窓やドアをしめて空気を絶つ。

○火災に備える対策

  • 1. 事前に2以上の避難経路を確認しておく。
  • 2. 落ち着いて状況を判断する。
  • 3. 姿勢を低くしてハンカチなどで口、鼻に当て、なるべく煙を吸い込まないようにする。
  • 4. 出火場所の反対方向に避難する。
  • 5. 自衛消防隊員の避難誘導に従う。

○煙のこわさ

火災では、炎とともに恐ろしいのが煙です。
火災発生時、多量の煙が発生し避難路が失われたり、煙自体の毒性(シアン化水素・亜硫酸ガスなど)によって死に至るケースが少なくありません。

(煙の流動)
火災発生時、煙は上昇し天井面などを通って隣室へと横方向に広がる。
(毎秒0.3~0.8m)

次に煙は階段、エレベーターやパイプシャフトを通って上昇し、出火階から直上階へ、更には階段などの縦区画は最上部から充満していく。
(毎秒3~5m)
※人間の上下歩行速度は毎秒0.5m

○自衛消防

一定規模以上の事業所には、火災発生時、消防隊が現場に到着するまでの間、効果的な消防活動ができるよう消防計画を作成し、自衛消防組織の編成が義務付けられ「消火、通報及び避難の訓練その他防火管理上必要な訓練の実施が規定されています。
特に、特定防火対象物では、消火訓練及び避難訓練を年2回以上事前に消防機関に通報して実施することとされています。

風水害対策

○集中豪雨

集中豪雨は、短時間のうちに狭い地域に集中して降る豪雨のことで、梅雨の終わりごろによく起こります。狭い地域に限られ突発的に降るため、その予測は比較的困難です。気象情報に十分注意して万全の対策をとるようにしましょう。

1時間の雨量と降り方

1時間雨量 予報用語 影響など
10~20mm やや強い雨 ザーザーと降る。長く振り続けると危険。
20~30mm 強い雨 傘をさしていても濡れる。側溝や下水、小さな川が溢れる。
30~50mm 激しい雨 山崩れ・崖崩れが起きやすくなり危険地帯では避難の準備が必要。
50~80mm 非常に激しい雨 傘はまったく役に立たない。土石流が起こりやすい。多くの災害が発生する。
80mm~ 猛烈な雨 息苦しくなるような、圧迫感がある雨。大規模な災害が発生する恐れが強く厳重な警戒が必要。

○台風

日本列島には毎年多数の台風が接近または上陸し、強風と大雨によりたびたび大きな被害にあっています。台風情報に注意して被害が出ないように備えましょう。

※台風の大きさは「風速15m/s(メートル/毎秒)以上の半径」、強さは「最大風速」で表されています。

風と被害

平均風速(毎秒) 予報用語 影響など
10~15mm やや強い風 風に向かって歩きにくい。看板やトタンが飛ぶ。
15~20mm 強い風 歩くことが出来ない。高速道路での運転は困難。
20~25mm 非常に強い風(暴風) しっかり身体を確保しないと転倒する。運転は危険。
25~30mm 非常に強い風(暴風) 立っていられない。樹木が倒れ、ブロック塀が壊れる。
30mm~ 猛烈な風 屋根が飛ばされたり、木造住宅の全壊が始まる。

○地下空間浸水対策

あなたの事業所は大丈夫?

近年、ゲリラ豪雨、雷豪雨が多発し、甚大な被害が発生しています。平成11年6月、福岡市のオフィス街のビル地下1階へ雨水が急激に流れ込み女性1人が逃げ遅れ犠牲となられました。また、他都市でもビルの地下に雨水が浸水し、水圧で扉が開けられないで亡くなるという災害が発生しています。

地下浸水の特徴

地下浸水の特徴
特徴 1 地上が冠水すると一気に水が流れ込む。
特徴 2 階段では流入量が多くなると上がることが困難(歩けなくなる)になる。
特徴 3 地下床面が冠水すると扉は開きにくくなる場合がある。
特徴 4 換気口、採光窓など思わぬところからの浸水することもある。
特徴 5 浸水すると電気が遮断し、電灯が消え、エレベーターが止まる。

地下浸水対策

普段から危険性を把握しておくことが重要で、テナント事業者など入居者間で事前に対策を協議し、責任者を定めるとともに協力体制を確立しておくことが必要です。

  • 1. 常に気象情報を把握しておく
  • 2. 止水板の設置や土のうを積むなど早めに対策を講じる
  • 3. 浸水の危険があるような場合は、来客者や従業員は早めに避難させる

地震対策

○地震対策

「地震大国」と呼ばれるように、日本はなんども巨大な地震に襲われています。しかし、私たちの防災意識が高ければ、震災の被害を最小限に抑えることは可能です。国内に地震の安全地帯は無いという意識で日ごろから備えることが重要です。

○事業所の主な予防対策

建物の構造及び用途や使用状況等から発生する危険を排除し、安全性を確保する。
(ロッカー等の固定や避難経路の物品排除など)

防火管理者が中心となり、普段から点検や整備を行う。

従業員各人に職場の安全対策や人命安全対策についての意識を徹底させる。

地震発生時に行うべき措置の内容を具体的に定め、日頃から訓練しておく。

危険物施設等における事前の出火防止対策

地震動によって危険物が溢れることはないか。

タンク等の転倒、落下防止措置は万全か。

安全な場所で使用されているか。

危険物容器の転倒、落下及び浸水、混合を防ぐ措置をしているか。

送油管等の緩衝装置の機能は良いか。

○地震の心得10ヶ条

1. まず身の安全を

ケガをしたら火の始末や避難行動に支障が生じる。
家具類などの転倒・移動対策をしておくことが肝心。

2. すばやく火の始末

ふだんから習慣付けておくことが大切。
火元付近に燃えやすいものは置かない。

3. 戸を開けて出口を確保

とくにマンションなどの中高層住宅では出口の確保が重要。
逃げ口を失ったら避難ができない。

4. 火が出たらすぐ消化

ふだんから習慣付けておくことが大切。
火元付近に燃えやすいものは置かない。

5. あわてて外に飛び出さない

身の安全と火の始末を図ったうえでしばらく様子を見よう。
外に逃げるときは、瓦やガラスなどの落下物に注意をし、落ち着いた行動を。

6. 狭い路地やブロック塀には近寄らない

屋外にいたらビルや公演などに避難。
落下物やブロック塀の倒壊の危険区域には近寄らないこと。

7. 山崩れ、がけ崩れ、津波に注意

日本海中部地震や、東北地方大震災では津波が大災害を招いた。
居住地の自然環境をよく知っておくことが二次災害防止には大切。
山間部や海岸地帯で地震を感じたら早めの避難体制を。

8. 避難は徒歩で

避難先までは複数の経路が必要。
むやみに避難せず、組織などの指示でまとまって(集団で)行動しよう。

9. 協力し合って応急救護

多数の負傷者が出れば病院などでの手当てにも限界が。
地域ぐるみでの応急救護の体制づくりが大切。
高齢者や体の不自由な人、けが人に声をかけ、みんなで助け合う。

10. 正しい情報を聞く

事実は一つ。うわさやデマに振り回されない。ラジオや市町村などからの正しい情報をつかみ、的確な行動を。

○地震の震度の目安

震度 0 人は揺れを感じない
震度 1 屋内にいる人の一部がわずかな揺れを感じる
震度 2 屋内にいる人が揺れを感じる
つり下がっている電灯などがわずかに揺れる
震度 3 屋内にいるほとんどの人が揺れを感じる
棚の食器が音をたてることがある
震度 4 眠っている人のほとんどが目をさます
歩行中の人も揺れを感じる
部屋の不安定な置物が倒れる
震度 5弱 家具が移動する
食器や本が落ちる
窓ガラスが割れることもある
震度 5強 タンスなど重い家具が倒れる
外では自動販売機が倒れることがある
自動車の運転は困難
震度 6弱 立っていることが困難
壁のタイルや窓ガラスが壊れたり、ドアが開かなくなる
震度 6強 立っていられない。はわないと動くことができない
重い家具のほとんどが倒れ、戸がはずれて飛ぶ
震度 7 自分の意思で行動できない
大きな地割れや地すべり、山崩れが発生する

○震度とマグニチュードの違い

震度

地震の揺れの大きさを表す。

マグニチュード

地震のエネルギーの大きさ(規模)を表す。

※ 一般的に・・・・・
・「マグニチュードが大きくても、震源が遠い場合」は震度が小さくなる。
・「マグニチュードが小さくても、震源が近い場合」は震度が大きくなる。

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